singalong!

日記と、観た舞台についての文章を書きます。ロンドンにいます。

【日記】2023年12月27日〜12月29日 食べること歩くこと

12/27

日本に帰国して2週間が過ぎた。帰国期間、ちょうど折り返し。家族と、日本にいる友達としゃべって、日本の道を歩いて、食べ物を食べていると、なんだかからだがふにゃふにゃしてくる。帰国して数日の時は特にそう感じた。手作りのおにぎり屋さんのおにぎりなんて、わたしをふにゃふにゃにする最たるもの。ごはんつぶがほろほろ崩れるたびに、私が私を守ろうとして築いてきた薄膜がぽろぽろはがれ落ちる。ロンドンでいつの間にか身につけていたうすいうすい鎧、「なめんなよ」バリアがパリパリとはがれ、自分と外の世界を隔てる線が長湯したあとの手の皮のようにふにゃふにゃと頼りなくなる。からだの感覚としても、なんだか温泉につかっているみたい。心地よいと言えば心地よい、でもなんだかあまりに自分というものがふにゃふにゃやわらかくなっている気がするし、ここから出られなくなりそうで怖い。

家族旅行1日目、有馬温泉。

 

12/28

家族旅行2日目。神戸から舞子へ。

神戸は道が広く、建物が四角く、太く、空が広い。私はどちらかというと、細い路地が入り組み、個人経営の雑貨屋さんや本屋さんがひしめきあう町のほうが好きだ。どこを見たらいいかわからなくて、ふとぶととうねる高速道路の先をぼんやり見つめる。神戸出身の父は私に見えないものを見ていて、それを見ているのは少し楽しいかもしれない、と思った。

 

12/29

家族旅行3日目。舞子から姫路へ。舞子の朝の海。水平線というのはあまりに完璧な線である、線という概念の起源をみた思い。姫路城はまさかの休城、でも白鷺は遠くからでも白鷺、きれいだった。黒田官兵衛ゆかりの石垣にテンションが上がる。私は小学生~中学生くらいまで戦国時代と幕末を中心とした歴史オタクだった。戦国武将の名前、大河ドラマの登場人物+その役者の名前を永遠に暗記しようとしていた。たぶん一生何かのオタクなんだと思う。

 

私史上空前のあんこブームが到来中。どれくらいブームかというと、iPhone15の広告 (うっとり。) のカメラのレンズがもなかの片割れにのったあんこに見えるくらい。そう思ってみれば意外と似て見える。たぶん。